一口に「ことばづかい」といっても、子供と大人で持っている意味は大きく異なります。

私が小学生の頃に、親に説教されている時に、「うるせぇっ!」なんて口答えをしよう物なら、「親にたいしてそのことばづかいはなんだぁあああああっっ!!」とものすごい剣幕で怒鳴られたものでした。

子供の頃の「ことばづかい」は目上の人に対して「敬意」を示すときに使用されていたような気がします。

それに対して、大人の「ことばづかい」に必要なものは「敬意」と同じくらい話す相手に対する「気遣い」も重要になってきます。


例えば、「スマートフォン向け」のサービスを開発するような現場では、開発を依頼されたお客様にその内容を説明するとき、どうやったらわかりやすく伝えることが出来るか。非常に頭をひねるときがあります。

その中で「開発端末の種類」を説明するときは以下のようになります。

(1)まずは、「パカパカ携帯」か、「指でスッスッとやる」ものかで大きく分かれます。

(2)さらに「指でスッスッとやる」ものを裏返すと「りんご」のマークがついている物と、そうでない物があります。
それぞれに開発する環境が違うのでお金がかかります。

(3)開発する物がいっしょだったら、使い回しが効くかというとそうではありません。
例えば、「カレー」でも、市販の「ルー」で作るカレーと、本場インドのように「粉」から作るカレーがあるように、見た目は似ているけど作り方が全然違う。
それと端末ごとの開発も同じような物なのです。

というような例え。こういう説明をしないと、なかなか案件がうまく行かない事がある。

最近、ウェブ業界の中で流行っている「UI(ユーザーインターフェース)」という言葉。耳にしたことがある方も多いと思うのですが、この言葉は非常にわかりづらい上に、「専門家」っぽい厄介な言葉だと感じています。

“このようなわかりやすい「UI」を配置することでリテラシーが低い利用者でも、ログイン率をアップさせることが予想されます。”

と、いわれても、ものすごくわかりづらい。
それよりは、

「ドアノブが目の前にあったら特に説明がなくてもひねって開けることが出来ますよね。そのように説明がなくてもユーザーが使うことができるデザインを作りたいと思います。」

のほうがより相手に対して「優しい」と思います。

もちろん、開発者同士の会話ではそういうことは必要ない時もありますが、話す相手によってきちんと「気遣い」が出来ることは必要なのではないかと思います。


様々なアーティストのインタビューをうかがっている時に感じるのが、皆さん「ことばづかい」が非常にうまいなぁ、ということです。
それは、「アート」を知らない方でも非常にわかりやすく注釈をつけて話してくれるからだとおもいます。

特に過去取材をさせていただいた、「山口晃」さん。
僕らの知識を汲み取って確実にわかる方法で説明してくれていたその気遣いが「あぁ、大人の対応...」と感じた記憶があります。

「優しい」方は「易しく」説明する事も可能であるという事なのかもしれませんね。

oasis_sk

『ARTYOURS』のウェブ担当。
現在は、制作会社のデザイン課長。


大学ではスケボーをしながら表千家茶の湯同好会に所属。さらに学芸員の資格を取得するというやりたい事はとりあえずやってみる主義。

先週末の趣味の阿波踊りでの練習合宿にいってきたのですが、なかなか筋肉痛がとれずに足が震えております。