私事で大変恐縮なのですが、僕は夏になると毎週いろいろなところで「阿波踊り」を踊ります。

僕は高円寺の阿波踊りの一つの連(「チーム」のことです。)に所属しています。
例年、7月〜10月くらいまで、連にたいして出演の依頼があったところに行って阿波踊りを踊るという生活をかれこれ6年近く続けてきました。

僕が所属している連は高円寺の中でもかなりの古株で結成36年。練習も年中やっています。
それなので、踊るときも真剣。きちんと「魅せる」ことを意識して踊ります。

出演は、町や市のお祭りを中心に、様々な施設にも訪問します。

その中で、毎年、強烈な印象を残すのが「老人ホーム」での出演のとき。

僕自身、阿波踊りを始める前までは、老人ホームにみずから行くという行為は頭の中にはなかったですし、行く必要性も感じていなかった。

なので、最初に出演で訪れたときには、正直な所、どういう雰囲気になるのか不安もありました。
ただ、実際に踊ってみるとその不安はいっぺんに吹き飛びました。

僕らの踊りを見ているおじいちゃん、おばあちゃんの目は本当にきらきらと楽しそうで、車椅子から立ち上がろうとしている人もちらほら。

最終的には涙ぐんだおばあちゃんがぐっと手を握ってきて一言。
「あんたらは本当に良い男だ。」

日常の中で、こんなに人に感謝されることが他にあるでしょうか。

「感謝をされる」という経験は、感謝される立場もものすごく癒される。
自分の行動が正しいことであったと認識できる。
対等に気持ちの良い関係を築くことが出来るのです。

さまざまな「感動」の中でも「感謝」からくるそれは、何にもかえがたい強い印象を人の心に残します。
「素直に自分のした事を喜ぶことができる」という感覚は物事の良し悪しを判別する大きな尺度にもなり得ると私は思います。


若い子たちが「就職活動のために。」とか、「受験の内申点のために。」ボランティア活動に勤しむのをみる少し複雑な気持ちになります。
「感謝」の入り口としては悪くない気もするのですが、うーん、、そういう子たちには是非阿波踊りを踊っていただきたいっ!!

oasis_sk

『ARTYOURS』のウェブ担当。
現在は、制作会社のデザイン課長。


大学ではスケボーをしながら表千家茶の湯同好会に所属。さらに学芸員の資格を取得するというやりたい事はとりあえずやってみる主義。

最近は毎週末、お祭りで阿波踊りをおどってます。