新しい技術や革新的なコンセプトはどこから生まれるのか。


20代のいわゆる若者がすべてそれを担っているのかと言われれば決してそうではありません。
人生に置ける経験の深さがそれを生み出す要因なのでは…と土屋さんと話していて思いました。

”誰にでもあるような、身の回りの観念に対してちょっとだけ介入するという事をしたかったんですね。”


日常に基準を置き、アートを「仕事」と表現する土屋さん。
「経験」と「気づき」を絶妙なさじ加減でかき回しが作品は実に革新的です。


若すぎず、老いすぎず、新しい考えを生み出す「40代」の男性の姿がそこにありました。

土屋貴哉

1974 東京生まれ
1999 東京芸術大学絵画科油画専攻卒業
2001 東京芸術大学大学院美術研究科修士課程修了
2002-05 東京芸術大学美術学部非常勤講師
2010-2014 早稲田大学川口芸術学校講師
2006- 阿佐ヶ谷美術専門学校講師

絵を描かなくなったのは、茨城の山奥で「洗脳」されて。

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ーー東京芸大の油画科出身と伺っていたんですが、実際の作品を見たときに作品がものすごく多岐にわたっていて驚きました。
現在のこのスタイルにたどりついた理由はなんでしょう。

土屋 ちっちゃい頃から絵が好きで。見るのも描くのも好きだったんですよねぇ。

そして、僕の母親もそういうのが好きで。小さい頃から美術館、博物館につれてってもらっていたので、その延長で自然に興味が小中学校までずうっとつづいたんですよね。

で、高校受験一週間前に、「もう、勉強したくないなぁ」とおもってしまったんですよね。

ーー なにか解る気がします(笑)

土屋 いや、でもそれがその後の自分の人生の大きな転換期になったというか。
自己推薦という形で「絵」と「面接」だけで入学できる美術科のある高校があったんですよ。

その後、美大に進学したのもその高校での経験が大きく、というか勉強しないで絵しか描い てなかったから美大ぐらいしか進学の選択肢がなかったんですよ(笑)

僕が入った当時の東京芸大油画科 っていうのは、 「絵を描いている先生」と「絵を描いていない先生」の2通りいまして、

「絵を描いていない先生」というのは若手の先生が多くて、僕たち新入生を担当するのはそ ういった若手の先生が中心だったんです。

油画科は1年生の時、実は上野がキャンパスじゃなくて、茨城県の取手という駅からさらに バスで30分ほど離れた山奥に集められるんです。

そこで、絵を描く事を封印させられる時期があったんですよね。

その代わりに、習った事は「表現する事」そのものについてだったんですよ。

別に「表現する」という事は「絵」を描くだけではないと。キャンバス上だけが表現する場

所ではないと言うような思想を叩き込まれる。手法やメディアはその後についてくるものだ と。。。

つまり「 前提とされていることをまず疑いなさい」ということです。油画科の中での最も大 きな前提「絵を描く」ことを疑うことからはじまる訳です。 人里離れた山奥でそういった「洗脳」を受けてました。

「洗脳」は2年生になって上野にキャンパスが移ると、ほとんどの人は解け、絵を描きだす んですけど、僕は解けなかった。

なので「課題」以外では絵を描けなかったんです。表現として絵を描くという手段の必然性 が見いだせないままだったんです。 油画科なのに既に絵を描けないからだになってしまってたんです(笑)。

面白いのが、現在の芸大の講師陣は時代が一周したというか。
その当時、若かった「絵を描いていない先生」が古株になって、
「絵を描いている先生」が最近の若手の講師陣に成っているという。

ーー常に学内のバランスは保たれているという事ですね。

普段のみかたをちょっとずらしてみせる事で、世界のみえかたを新しくする

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ーーかなり横断的に様々な手法を取り入れている中で、プログラミングよりの物も取り入れてますが、それに関してはどういった経緯でその手法を見つけたのでしょうか。

土屋 ああいった類いは、僕の作品の中ではかなり新しい部類のものでして。 それまでは、ずっとアナログ作業の物ばかりだったんですよ。

ただ、 スキルとしては実は持っていた。 美術家の活動と平行して、ウェブデザインの仕事も長くしてまして。

スキルは持ってたんですが作品に利用しようと思ってませんでした。どちらかというと意図 的に避けてました。

というのは、 技術をみせつけるようなことはしたくないと思ってたんです。

僕は、普段のみかたをちょっとずらしてみせる事で、世界のみえかた を新しくするという事を技術的な新規性に頼らず、誰にでも出来る様な手段で やりたかったんですよね。

 

ーー今回の展示で言えば、方眼用紙を使った作品のような。

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土屋 そうですね。身の回りの観念やルールに対して微妙に介入するという事 ですね。出来るだけシンプルかつ単純な方法で解体するということ です。

だから当初プログラミングなどのデジタルスキルを用いることと僕が美術家として行ってい ることに繋がりを見いだせなかったのです。

ただ、「パソコン」をはじめとしたデジタル端末が一般化し、それらを支えるシステムやル ールは勿論、そこから生まれた観念はすでに一般化し環境化してきているような気がするん です。我々にとってそういったものも含めて全てが現実です。 そのように考えると、今までのスタンスの延長線上で、デジタルメディアの作品だってやっ ちゃえる。そしてそこに違いはないと思うようになってきて。ですから基本的にプログラミ ング面では新規性はなく、GUI(グラフィックユーザーインターフェイス)のデフォルト機 能のみで作られた作品もあります。

ギャラリーや美術館では、物を空間内に「設置」するわけですが、プログラミングによる作 品はウェブ上に「設置」をしているような試みもやっているところですね。 いわゆるウェブサイトでもない、効果効能とは全く無縁の内容。見る人が、「なんだこれは 。」と成る様なシリーズですね。

美術作品を見る為に用意された特別な環境下でなく、自分のいつも使っているPCが突然普段と違う挙動をしはじめたら、どうしたら良いのか分からなくなるじゃないですか。
驚きの質がちょっと違いますよね。それはもはや現実ですから。そんな感情を見る人に与えたいとおもっていますね。

現在公開中のネットアート作品は以下より
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“Uphill”
> http://db-beam.com/uphill/
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> http://sourcecodetilting5degreesitself.info/
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“turn over the world”
> http://turnovertheworld.com/
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“onehundred plus one scrollers”
> http://onehundredplusonescrollers.com/
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協力:imura art gallery (http://www.imuraart.com/)
Courtesy of imura art gallery

<第一回 終>

第二回 記事はこちら>http://artyours.jp/news/1763/