私は、仕事中、毎日「コーヒー」を口にします。

別に取り立ててこだわりがある訳ではありませんが、「コーヒーを飲む」行為が好きというか、今は吸っていませんが「タバコを吸う」のと同じ感覚かも知れません。
それこそ「一息入れる」という感覚です。

さらに家から持ってきているお気に入りのマグカップを使いたいという欲求があるからかもしれません。
私が使っている「fireking」のマグカップは厚手のガラス製ですので、持ったときにスッと持ち上がらない重さで良い重量感があり、口があたるところが実に程よく面取りされています。
さらにちょっとやそっとでは割れない耐久性もあり、使い込んでいくうちに味が出るという良さもあります。

ある企業では、このコーヒーカップを洗う時間にかける工数のコストをカットするために、全部紙コップ化して飲んだ後すぐに捨てられるようにした。という所もあるそうですが、「効率」を考えれば正しいと思います。

ただ、「能率」をみたとき、それは決してそうではない、とも思います。

辞書をひくと、

「効率」=機械などの、仕事量と消費されたエネルギーとの比率。「―のよい機械」「熱―」

「能率」= 一定時間内にできる仕事の割合。仕事のはかどり方。「―が上がる」「―が悪い」


とあります。


人間と機械の間に大きな差があるとしたら、ココじゃないかとおもうのです。

同じ物をたくさん作るのであれば、その作業に時間をたくさん費やしたほうが良いに決まっています。

しかし、「より良いもの」をたくさん作っていくのであれば、仕事をする人間が持っている経験が大きく左右する事があります。

同じ物だけを見ていると浮かばないヒラメキであったり、改良であったり。

作業している人間同様、毎日少しずつ変わっていく物に触れる事でよりたくさんの経験を積む事ができる。

そこが数字で計れない、人間に備わった「感情」という能力が大きく影響するのだとおもうのです。

少し前に、ソフトバンクの孫正義さんが、「断言します! 日本がモノ作り産業で競争力を取り戻せる日は二度と来ない!」
http://lrandcom.com/japan_last_chance

と言う事を話していました。

この中で、
「日本の現在の教育は暗記7割で、思考が3割です。僕はこのバランスを逆にすべきだと考えています。」
ということをおっしゃっていましたが、僕はまさしくこの「思考」を育てるのは、個人がもつ「感情や経験」によるところが大きいと考えます。

それぞれが良いと思う「お気に入り」をたくさん増やす事が、本当の意味で人間にとって「良い仕事」を作る結果に繋がっていくのではないでしょうか。


一人一人が持つ「お気に入り」を聞く事が、その人を深く知る能率の良い方法かもしれませんね。

oasis_sk

『ARTYOURS』のウェブ担当。
現在は、制作会社のデザイン課長。


大学ではスケボーをしながら表千家茶の湯同好会に所属。さらに学芸員の資格を取得するというやりたい事はとりあえずやってみる主義。

お店で日本酒を注がれている瞬間が最近一番の幸せ。