アーティストにインタビューをさせていただき、録音した音声を文字に書き起こして記事にする。

このサイトを始める前には、

「インタビューの内容を一語一句、間違いないように写し取る作業」

なんてタカをくくっていましたが、それは完全に甘い考えだった。と、初めてすぐに思い知らされました。

録音してきたインタビューを聞いてまず思うのは、「会話」というものは、意外と「相槌」だけ成り立っている場合が多いこと。

人間というのは、その場の「空気」や「ノリ」で話を理解するのに長けているのだと感心します。

例えば、インタビューの音声をそのまま書き起こすと、

「まぁ、さっき言いたかったのは、そういうことなんです。」

「というと、結局さっき言ったのは先ほどとつながって。」

「はい。まぁそうなんでしょうけど、最初にいったあの事が….」

みたいなくだりがしょっちゅう有ります。
これをそのまま文字にしてしまっては読んでいる人に全く伝わらない。

結局、その「空気」や「ノリ」で補完していた部分をわかりやすく書き換えるという事が必要になってくるわけです。

これが、非常に創造力が必要な作業なのです。

ヘッドホンから聴こえてくる話し口の声の強弱でここは何を伝えたかったのかを考え、また少し前の音声を聞きなおしてみる。
その人の語り口を真似して自分の口から発してみて、気持ちを推察してみるなんてこともしばしば。

気持ちを語ってくれた方の気持ちにできるだけ近づき、話の行間をうまく掴み、そして、文字に起こす。
さらに、記事には、「タイトル」がないとダメですから、要点がどこだったかを思い起こしてさらに考える。

できた文章は、話し手が言いたかったことを読み違えてしまい修正が大量にくる時もあるし、まぁまぁうまく行く時もあります。

ただ、これを繰り返していると、

「傾聴することの大事さ」

をものすごく感じます。

いかにして、自分の考えを交えずに、人の立場になって考えるか。

これは、「勘」で捉えてはいけないところで、立場を「考慮」すべきだと思うんですよね。
考慮できるだけの広い視野を養う「勉強」は常にしておかなければならないと骨身にしみて感じる今日この頃です。

oasis_sk

『ARTYOURS』のウェブ担当。
現在は、制作会社のデザイン課長。


大学ではスケボーをしながら表千家茶の湯同好会に所属。さらに学芸員の資格を取得するというやりたい事はとりあえずやってみる主義。

お店で日本酒を注がれている瞬間が最近一番の幸せ。