先日、NHKの「プロフェッショナル」という番組に、MAZDAのエンジン開発技師である「人見光男」さんが取り上げられていました。

これ以上良くするのは無理とされ、各メーカーがサジを投げていたガソリンエンジンの燃費効率を、そこからさらに飛躍的に進歩させることに成功させ、世界を驚かせた技術者です。

彼の開発のスタンスは、「常識外れまで、振り切れ。」

今までの常識を疑い、あえて常識を逸したものを試して見る。
失敗を恐れず、だれもやらないことをあえてやることで新しい価値観を作りだすというものでした。

これを見たときに、クリエイティブにおける基礎がそこにあるんじゃないかと僕は感じました。

人見さんは、「デタラメ」な仕事をしているわけではありません。
もともと「常識」を知っているから「非常識」がどこにあるのかを見出す事が出来る。

だれもやらなかった新しい一歩を常に踏み出しているからこそ、一番最初にそこへたどり着く事が出来るのだと思います。

以前、MIZUMA ART GALLERYのオーナーである三潴さんに「これからのアーティストに必要なものはなんでしょう」と伺った際、

”なんにせよフットワークが軽くて、ネットの検索に頼らない人。
「グーグル」って言うのは、だいたい同じ結果が出てくるから。

やっぱり自分の脚で走り回って、自分の眼でいろんな物を見れる人が一番良いよね。”

とおっしゃっていました。

これってものすごく人見さんのスタンスと近いのではないかと私は感じるのです。

「検索」するのは、大きな知識の塊の中から既存の材料を探すことであり、その材料を使って「何を作るか」がものづくりをする人はもちろん、現代の人々には求められているんだと思います。

むしろ、「ググった」先の検索結果を吟味し、深く考えることを忘れると、「炎上」や「ヘイトスピーチ」という無責任な意思表現ができてしまうのではないでしょうか。

oasis_sk

『ARTYOURS』のウェブ担当。
現在は、制作会社のデザイン課長。


大学ではスケボーをしながら表千家茶の湯同好会に所属。さらに学芸員の資格を取得するというやりたい事はとりあえずやってみる主義。

お店で日本酒を注がれている瞬間が最近一番の幸せ。